「つみたてNISAで米国株式を保有しているけれど、このまま持っていていいの?」「米国株式が人気なのはどうして?」と疑問に思っている人は多いかもしれません。
つみたてNISAで米国株に投資している人が多いということは、人気の高さをうかがえますが、どうしてそんなに人気があるのか気になりますよね。
そこでこちらの記事では、つみたてNISAで米国株を買うメリットやデメリットを紹介し、株価が下がっていても保有し続けるのがおすすめな理由も解説します。
ぜひ、つみたてNISAで米国株を持っている人や買ってみたいと思っている人は、最後までご覧ください。
つみたてNISAで米国株を買うメリット
はじめに、つみたてNISAで米国株を買うメリットを、3つピックアップしてわかりやすく解説します。
つみたてNISAをしている人の多くが米国株を保有しているのは、それだけ人気があるからです。メリットを知ることで、なぜ人気が高いのかわかるでしょう。
成長性やリターンが高い
米国株は、成長性やリターンが高い銘柄が多いのがメリットです。
なぜなら米国株式市場(ニューヨーク、ナスダック)には、世界経済のリーダーであるアメリカの企業が多数上場しているからです。
つみたてNISAで米国株を購入することで、これらの魅力的な米国企業に分散して投資することができます。
経済大国アメリカの企業なら、数年後、数十年後にはもっと経済発展している可能性が高いので、長く積み立てることでより大きなリターンが期待できるでしょう。
上場企業が多く選択肢が多い
米国株市場は、上場企業が多いことから、投資先の選択肢が多いのもメリットです。
そのため、投資家は自分の投資スタイルやリスク許容度に合った銘柄を選択することができます。
世界最大の株式市場である米国株市場は、上場企業数が多いだけでなく幅広い業種の企業が含まれています。
つみたてNISAで米国株を購入すれば、たくさんある有望なアメリカの上場企業に、業種や分野にとらわれずに分散して投資できるのも魅力です。
日本だけでなく海外に分散投資できる
つみたてNISAで米国株を購入すれば、投資先を日本だけでなく海外にも広げることができます。
これにより、国内市場が危機状況の際のリスクを回避し、より安定したリターンを目指すことができます。
また、円とドルの為替変動によるリスクも分散させられるのも魅力です。
基本的に、投資の世界では分散してリスクを軽減するのが定石です。日本株式だけ、米国株式だけ、と集中投資せずに分散することを意識しましょう。
つみたてNISAで米国株を買うデメリット
それでは、魅力ある米国株をつみたてNISAで購入することで考えられるデメリットはあるのでしょうか?
注意しておきたいポイントが2点あるので、しっかりと把握した上で米国株を購入するか検討してみてください。
1本買いしてしまうと分散されない
先ほども書きましたが、いくら米国株が優れているからといって、米国株1本で所持するのは非常に危険です。
アメリカ経済は過去からの推移を見ても、長い目で見れば常に右肩上がりで成長してきました。
とはいえ、これからのアメリカが確実に成長し続ける、と言い切れる人はいないように、未来がどうなるかは誰にもわかりません。
そのため、投資に回す資金全てを米国株の購入に充てる、という偏った買い方はおすすめできません。
米国株や日本株、その他投資商品のバランスは人それぞれリスク許容度に合わせる必要がありますが、いずれにしても分散が大切です。
為替リスクを負う可能性がある
つみたてNISAを利用して米国株式を購入する場合、為替リスクを負う可能性があるのを覚えておきましょう。
米国株を買うためには米ドル建てで取引しますが、日本人の法定通貨は円なので、米ドルと円の為替レートによって投資額やリターンが変わることがあります。これが、為替リスクを負うということです。
例えば、円高になると、投資した米国株式の価値が日本円換算で減少することがあります。反対に、円安になると、日本円換算での価値が増加することがあります。
このように、法定通貨以外の通貨で投資をするということは、株価変動リスクを考慮するだけでなく、為替リスクについても考えなくてはなりません。
つみたてNISAで米国株を所持し続けるべき長期保有のメリットは?
米国株は、短期間で切り出すとマイナスになっていることはあっても、長期的に見たらずっと成長し続けてきました。
ただ、2022年2月のロシアのウクライナ侵攻や、米連邦準備制度理事会(FRB)による急激な利上げによって、2022年秋ごろまで長い下落傾向でした。
それにより、米国株を保有し続けると危険なのではないかと思った人も多いようです。しかし、つみたてNISAで米国株を買うなら長期保有することにこそ意味があります。
つみたてNISAで米国株を長期保有することで得られるメリットを、詳しく紹介します。
経済大国で成長性も高いため
アメリカは経済大国なので、他国と比べて成長性が高いのが特徴です。
そのため、将来的にもっと米国株式市場が成長していることが予想できるため、現在購入した米国株を長期保有することで大きく利益が発生する可能性が高いです。
短期的に売買してしまうと、将来的な成長を見込むことはできないため、長期保有する必要があります。
毎月一定額を投資し続けることで投資リスクを減らせるため
つみたてNISAなどで、毎月一定額投資し続けることで、投資のリスクを減らせると言われています。これは、ドルコスト平均法と呼ばれるものです。
ドルコスト平均法で投資をしていけば、株価の変動による影響を緩和し、リスクを分散させると考えられています。
たとえば、毎月1万円を株式投資に充てるとしたら、株価が高いときは1万円で少ない数の株式が購入できますし、株価が安いときは1万円で多くの株式が購入できます。
このように定期的に一定額を投資することで、株価の変動に関係なく投資ができるので、長期的に見て株価リスクを下げられるということです。
過去のデータから長期積立ならプラスになる可能性が高い
未来のことはわかりませんが、過去のデータから見ると、株価は常に上昇していく傾向にあるため、長期積立をすると結果的にプラスになる可能性が高いです。
また、経済にはサイクルがあるため、短期的に見るとマイナス傾向だとしても、長期目線で見ればまたプラスに転じて全体では右肩上がりになるのが期待できます。
他にも、利益を再投資して複利の効果を使って増加率をアップするなど、長期積立はメリットが大きいと覚えておいてください。
米国株式を代表する指数を紹介
最後に、米国株式を代表する3つの指数を紹介します。株価指数とは、決められた市場の株価の動きをわかりやすく数値化したものです。
株価の動きを把握するためにとても大切な情報となるので、有名な指数を覚えておきましょう。
NYダウ
NYダウは、アメリカのニューヨーク証券取引所に上場している30の主要企業の株価をもとに算出される株価指数です。
創設は1896年で、歴史が古く信頼性が高いとされていて、世界中の投資家に広く注目されています。
ただし、構成企業が30社のみであり、アメリカ全体の企業動向を網羅しているわけではないので注意しましょう。
S&P500
S&P500は、アメリカの主要500社の株価をもとに算出される株価指数です。
構成企業は異なる産業分野から選ばれ、アメリカ経済全体を広くカバーしている指数だと考えられています。
S&P500がダウよりも代表的な指数だと考える投資家もいるほどで、アメリカの株式市場の動向を示すバロメーターとして利用されています。
NASDAQ100
NASDAQ100は、アメリカの電子証券取引所であるナスダックに上場している、金融関係ではない100の企業の株価をもとに算出される株価指数です。
構成企業は主にテクノロジー、バイオテクノロジー、インターネット関連企業など、成長性の高い新興企業が多く含まれています。
このため、テクノロジー業界の動向を知る指標として注目されることが多い指数と言えます。
まとめ
こちらの記事では、つみたてNISAで米国株を購入するメリットやデメリット、長期保有する大切さについて紹介しました。
含み損が出てしまったり、情勢が悪くなったりすると、投資を続けていいのか悩んでしまう人も多いです。
しかし、つみたてNISAのように一定額を定期的に積み立てることで、ドルコスト平均法の観点からしても長期的にはプラスとなる可能性が高いです。
ぜひ、成長性の高い経済大国の米国株を保有して、将来の資産形成を進めてみませんか?
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