「投資信託で新興国株に投資してみたいけど、どのような特徴があるのかわからない」「ハイリターンだと聞くけれど、注意することを知りたい」という人はいらっしゃいますか?
投資するなら大きく儲けてみたい、と一度でも考えたことがある人は、多いかもしれません。
そこで今回は、投資信託の新興国株は買った方がいいのかということについて、新興国株の特徴やメリットデメリット、おすすめの買い方を詳しく紹介します。
新興国株に興味を持っている人は、ぜひ最後までご覧ください。
新興国株とは?
まずは、新興国株とはどのような国の株のことを指すのか解説していきます。
どのような国が含まれているのかを知ることで、なぜ投資先として注目されているのか、リスクがあると言われているのかが理解できるでしょう。
新興国は、経済成長が著しい発展途上国のこと
新興国とは、発展途上の国で、著しい経済成長が見られたり、これから著しい経済成長が見込まれる国のことを指します。
勢い良く経済が成長するということは、人口が増加したり産業が発展したりすることで、株価が上昇すると考えられます。
経済が成長しているのは、投資家にとって非常に魅力的なことなので、新興国株に注目している投資家も多いです。
とはいえ、発展途上国の成長は順調に進むばかりとは限らないため、注意する点は後ほど確認しましょう。
ブラジルやインド、中国などが新興国にあたる
新興国とは、具体的に国名をいうと、「ブラジル」「インド」「中国」「南アフリカ」「インドネシア」「トルコ」などの国が含まれます。
特に高成長している国の頭文字をとって、BRICS(ブリックス:ブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカ)とまとめられることもあります。
BRICSの次に成長が見込まれる国をまとめた呼び方は、VISTA(ビスタ:ベトナム・インドネシア・南アフリカ・トルコ・アルゼンチン)です。
以前は、BRICsに南アフリカは入っておらず、VISTAに入っていましたが、著しい経済成長が見られたことで2011年にBRICSに入りました。
新興国株のことを知る時に欠かせないグループなので、ぜひ覚えておいてください。
新興国株はハイリスク・ハイリターン
新興国株は経済成長が著しいことからハイリターンが見込める一方で、政治や経済の不安定さや環境問題など、不安要素も多いです。
さまざまな問題を抱えていることから、株価が急落する恐れも大きく含んでいて、その分ハイリスクとなっています。
ハイリターンに期待して大きく投資するのは危険が大きいので、購入を検討している人は、後ほど説明するおすすめの買い方を参考にしてみてください。
新興国株のメリット
ここからは、投資信託の新興国株のメリットについて、詳しく紹介していきます。
高い経済成長が見込まれる国なので、それによって大きな株価上昇が見込めることが最大のメリットです。1つずつ詳しく見ていきましょう。
成長率が高く、株価上昇が期待できる
新興国は、急速な経済成長が見込まれるため、新興国株に投資することで、高い成長率や株価上昇が期待できます。
新興国の多くは、産業の発展や人口の増加、技術革新などが原動力となり、急速な経済成長を遂げています。
これにより、新興国の企業は市場拡大やビジネスの多様化を進め、その成長に伴って企業価値が高まり、株価も上昇するということです。
利回りが高いものが多い
新興国株は利回りが高いものが多く、投資家にとって魅力的な株が多いのがメリットです。
とはいえ、新興国株の利回りが高い理由には、ポジティブなものとネガティブなものがあるので、ただのメリットだと思っていてはいけません。
将来的に経済成長が著しい国だから高金利が続いているというのは、ポジティブな理由です。
しかし、それだけではなく、新興国は基本的に他国から資金を借りて経済成長を進めるため、高金利でたくさん資金を集めているという理由もあります。
借りた資金でうまく経済発展できればいいですが、国の資金が赤字になってしまうことも十分に考えられます。
つまり、利回りが高いのはメリットである反面、注意しなくてはいけないポイントでもあるのです。
短期間での投資戦略と相性が良い
新興国株投資は、比較的短期間での投資戦略と相性が良いとされています。
新興国株式市場は、市場の小ささや取引量の少なさから、株価が大幅に変動することがあり、時には長期間にわたって下落することもあります。
一方で、短期間での市場の急騰も見込めるのが、投資家にとって魅力的な部分です。短期間で、株価が下がった時に買って上がった時に売る、というような投資戦略に相性が良いです。
新興国株のデメリット
続いては、投資信託の新興国株のデメリットを紹介します。ここまでにも書いてきたように、株価が急落して大きなリスクを伴う可能性があるので、しっかりデメリットを把握しておきましょう。
価格変動が大きくリスクが大きめ
新興国株は、政治や経済において不安定な部分があるため、株価変動が大きくなりリスクが大きいのがデメリットです。
たとえば、外国為替市場や原油市場の変動、地政学的なリスク、国内政策の変更等が市場に影響を与えることがあります。
これらの要因が市場に与える影響は、時に予測不能であったり、予想外の方向に進んだりすることがあります。
そのため、新興国株式への投資は、リターンが高くなる一方で、投資家にとって大きなリスクが伴うので注意しましょう。
知名度の低い国も多く情報が少ない
新興国には投資家にとってあまり馴染みのない国も多く、これらの国に投資する際、情報収集が難しくなることがあるので注意しましょう。
たとえば、現地の財務諸表が不十分であったり、企業や政府の情報が少なかったりします。
また、国の政治や経済に関する情報が、簡単に入手できなくてリスクとなることがあります。
情報の少ない国にむやみに投資せずに、プロの力を借りるなどしながら、きちんと情報を確認して進めていきましょう。
手数料の高いファンドが多い
新興国株への投資は、手数料が高くなる傾向があります。その理由の1つとして、新興国株は流動性が低く、取引コストが高いという点が考えられます。
新興国の株式市場は、投資家が買い手となることが少なく、売り手が優勢になることが多いです。
そのため、売買価格の差(スプレッド)が大きくなり、取引手数料が高くなることがあります。
せっかく大きく儲かっても、手数料が高いと取り分が少なくなるので、その点はデメリットとして覚えておきましょう。
新興国株のおすすめの買い方を紹介
それでは、投資信託の新興国株を買ってみたい人にお伝えしたい、おすすめの買い方を解説します。
ハイリターンが見込める代わりに、ハイリスクが付いてくるのが新興国株です。上手くリスクヘッジしながら、ポートフォリオに盛り込むのが良いでしょう。
新興国株だけに集中投資するのはNG
記事を通してお伝えしてきた通り、新興国株はハイリスクハイリターンのため、1点集中投資をするのは危険が大きすぎます。
ポートフォリオ内での割合は、どの程度リスクを取って攻めたいのか、できる限りリスクは抑えたいのかなど、戦略によって人それぞれです。
いずれにしても、新興国株だけを所持するのは株価変動が激しく危険なので、投資初心者の方は特に注意しましょう。
先進国株と新興国株に分散投資する
上記を踏まえて、先進国株と新興国株をどちらも保有して、分散投資するのがおすすめです。
先進国株は、安定した経済や企業の成熟度により、比較的安定的な収益が期待できます。
一方、新興国株は、高い成長率や利回りが期待できますが、価格変動が大きくリスクが高いです。
両方に分散投資することで、先進国と新興国のメリットを両方享受することができ、リスクを分散することができます。
新興国に投資をする際には、参考にしてみてください。
まとめ
こちらの記事では、投資信託の新興国株について、どのような特徴があるのかということや、メリットデメリット、おすすめの買い方について詳しく解説しました。
新興国株は著しい経済発展により株価上昇が見込まれますが、反対に急落する可能性も大いにあり得ます。
しっかりとリスクを把握して、自分の許容できるリスクに合わせて保有するのが大切です。
Fast Plusでは、無料版サイトでは語りきれない、さらに上質な投資や経済に関する情報を数多く発信中です。投資家の技術や思考をわかりやすく解説しているので、興味がわいた方は、ぜひチェックしてくださいね。