「日本の高配当株が気になっているけれど、しっかりと学んでから購入したい」と考えている人は、いらっしゃいますか?
高配当株投資には、メリットや魅力もたくさんありますが、反対にデメリットやリスクになる問題もあります。
それぞれをきちんと把握した上で、投資するか決めるのが大切です。
そこでこちらの記事では、日本の高配当株に投資するメリットやデメリット、高配当株の選び方、おすすめの日本の高配当企業まで幅広い情報を紹介します。
ぜひ、投資先を考えているという人は、最後までご覧ください。
日本の高配当株に投資を行うメリット
まずはじめに、日本の高配当株に投資を行うメリットを3つ紹介していきます。
高配当株への投資は、インデックス投資のように数十年かけなくても、短期間で収入を増やすことができる魅力があります。
それを踏まえて、メリット3つを確認していきましょう。
定期的に配当金が入るため収益性が高い
高配当株に投資すると、定期的に配当金がもらえるので、長期的に見て収益性が高くなることが期待できます。
また、株価が下がっても配当金によって損失を補うことができる場合があります。
配当金の少ない株や配当金が出ない株は、株を売ったときの売買差益でしか利益が出ませんが、高配当株は配当金からも利益が得られるのがメリットです。
安定した収益が得られる
高配当株は株価変動に影響を受けにくいため、安定した収益が期待できるメリットがあります。
特に、エネルギー業界や医療業界など、経済の変動に強い業種の企業を選べば、より安定した収益を得やすいと言えるでしょう。
また、年に数回配当金が支払われるため、売買差益に比べて収益の計画も立てやすいです。
投資初心者で、変動の大きい株や業界に慣れていないという人は、安定感を求めて高配当株を保有してみるのもおすすめです。
配当金を出せる企業は安定していることが多い
高配当株を出している企業は、経営状況や収益が安定していることが多く、ビジネスモデルが堅実であることが一般的です。
そのため、投資リスクが比較的低いと言えます。
とはいえ、全ての高配当株が安全というわけではないので、購入する株を選ぶ際は企業の業績や財務状況をしっかりと確認することが大切です。
日本の高配当株に投資を行うデメリット
続いて、日本の高配当株に投資を行うデメリットについて、解説していきます。日本の高配当株に投資を行うことは、メリットばかりではないことを覚えておきましょう。
インデックス投資や他の投資方法の方が優れている部分もあるため、こちらで紹介するデメリットが自分にとって許容できるものかを確認してみてください。
配当優先で成長性が低いことがある
高配当株だと言われている企業は、一般的に配当を優先することで、企業の成長性が低いことがあると言われています。
つまり、配当金を出さない企業に比べて、新しい事業を展開したり、事業拡大したりすることが少ないため、将来的な株価の上昇が期待しづらいです。
現状で見ると安定感があっても、成長性が低い企業は長い目で見た時にどうかをしっかり考えておく必要があります。
業績悪化による配当金削減の可能性も
現在は高い配当金が支払われているとしても、業績が悪化した場合、配当金を削減する可能性があります。
企業が配当金を支払うためには、利益が必要です。そのため、業績が悪化すると、配当金を減らすことがあるのです。
この場合、投資家は期待していた配当金を受け取れなくなるため、損失を被る可能性があります。
高配当株を保有しているからといって、確実に配当金が出続けるとは限らないことは覚えておきましょう。
配当所得に税金がかかる
高配当株に投資した場合、配当所得には税金がかかることも頭に置いておいてください。
株を保有して出た利益は、いくつかの種類に分けられ、配当金は配当所得となります。
配当所得にかかる税金は基本的に20.315%となっていますが、NISA口座を使ったり配当金が20万円以下の場合は非課税です。
配当金の額が増えてきたら、税金がかかることはきちんと知っておきましょう。
日本の高配当株の上手な選び方を解説
それでは、日本の高配当株に投資をするとき、どのように高配当株を選べばいいのか、ポイントを紹介していきます。
チェックするポイントを確認して、自分で上手に選べる目を養っていきましょう。
配当利回りの高さ
まず確認したいのは、配当利回りの高さです。
配当利回りとは、企業が支払う配当金の年間利回りのことで、配当金の額を投資金額(株価)で割ったものです。
配当利回りが高いほど、配当金の割合が大きく、収益性が高いことを示しています。
ただし、配当利回りが高い場合、その分株価が下がっている可能性があります。
そのため、配当利回りだけでなく、企業の財務状況も確認するのが大切です。
企業の財務状況の安定性
投資する企業の財務状況が安定しているかどうかも重要です。
安定した経営基盤を持つ企業は、配当金を継続的に支払いやすく、株価も安定しやすい傾向があります。
具体的には、企業情報で以下の内容を確認してみるといいでしょう。
- 自己資本比率
- 有利子負債比率
- 自己資本利益率(ROE) など
いくら利回りが高くても企業の財務状況が不安定では、長く利益を出し続けられない可能性が高いので、しっかり確認しておくのが大切です。
業界の成長性
投資する業界の今後の成長性も、確認しておきたい重要なポイントです。
配当金を支払いやすい企業の特徴として業績が安定していることが多く、業界全体が成長している場合には、将来的に株価も上昇する可能性が高くなります。
業界の成長性を確認するには、市場調査や業界レポートなどを参考にするのがおすすめです。
参考サイト:https://www.dbj.jp/investigate/
反対に、現在は安定している業界も成長性が乏しい場合は、それ以上の利益を見込めない可能性もあるので、注意が必要です。
おすすめの日本の高配当株
それでは最後に、おすすめの日本の高配当株を3つ紹介します。
なぜ配当利回りが高いのかということや、企業の特徴をまとめているので、購入を検討している人は確認してみてください。
なお、紹介する3社の現在の株価や配当利回りについて、表にしておきます。
株価 | 配当利回り | |
日本郵船 | 3,263.0 | 15.62% |
極東貿易 | 1,538.0 | 5.29% |
INPEX | 1,409.0 | 4.54% |
※2023年3月29日現在
日本郵船
日本郵船は、日本3大海運会社の1つで、三菱グループに属しています。
1885年設立の老舗の海運会社で、創業から約140年という倒産リスクの低さもメリットです。
コロナ禍で家の中で楽しみたいという需要が増え、海外から家具やおもちゃなどの輸入が増えたことが利益を伸ばした要因の1つです。
配当利回りの高さに注目して保有する人も増えていて、人気が高まっている高配当株だといえます。
極東貿易
極東貿易は、産業向けの機械や設備を取り扱う専門商社で、配当金の伸び率が魅力の企業です。
この理由として、配当性向(純利益に占める配当金の割合)を100%としたことが挙げられます。
つまり、利益として出た分は全て配当金に回す、という方針にしているということです。
配当性向100%は2024年3期までの方針であることと、純利益が下がれば配当金も下がることは念頭に置いておきましょう。
INPEX
日本最大の石油や天然ガス開発企業であるINPEXも、高配当株として人気があります。
INPEXは、配当金を連続増配していて、株主還元強化の方針を発表しているので今後も増配が期待できると予想されています。
また、配当金だけでなく株主優待の制度もあり、800株を3年以上保有することで5000円のQUOカードがもらえるのも魅力です。
経済変動に強いエネルギー業界なので、安定感も高いのが特徴です。
まとめ
こちらの記事では、日本の高配当株のメリットやデメリットを紹介し、選ぶときのポイントやおすすめの日本の高配当株をお伝えしました。
高配当株に投資してみたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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